本書は、「知の巨人」立花隆さんの記念すべきデビュー作の新装版。親本『思考の技術――エコロジー的発想のすすめ』(1971年、日本経済新聞社刊)は、90年に『エコロジー的思考のすすめ――思考の技術』として中公文庫化。その後17刷を重ねる強力ロングセラーとなっている。
このたび出版から50年目という節目に、「知の怪物」佐藤優さんによる長文解説を収録、「立花思考法の原点」として新装再刊する。
ウィズ・コロナの社会にあって、新しい生存戦略、発想の転換が求められている。本書が提唱するエコロジー的発想とは、「自然の英知で脳を鍛えよ」ということ。その主張は50年経てなお本質的だ。読みやすく、立花さんも文庫版あとがきで、「データこそ古くなっているものの、内容的にはいささかも古くなっていない。もっと多くの人に読んでいただきたい」と自信を示す一冊。