司書のもつべき質は二つある。一つは、正しい図書館運営に生かすべき理論と技能であるが、それ以上に今求められるのは、利よりも義に向かう、ゆるがぬ志であろう。司書は誰でもできるとか、役に立たないとか言うのは、誰にでもできる仕事と、あるいは図書館の職員が本来する必要がない仕事、そういうものを図書館の仕事だと考えていて、役に立たないとか、誰でもできるという人がいます。そういう人に対しては、はっきり言ってやるべきだと思うのです。「あなたが考えているのは図書館ではない」と。