特集:つぶやく出版社!
なにかと話題のSNSだが、では出版社はツイッターをどう使っているのか!? というわけで、本の雑誌9月号の特集は「つぶやく出版社!」。出版社公式アカウント中の人による"中の人"適性試験を考える座談会から、ツイッタラー編集者対談、ツイッター大成功大失敗アンケートに出版社アカウントフォロワー数大調査、ミステリー、SF、そして読者のおすすめアカウントまで、つぶやく出版社の全貌に迫るのだ!
新刊めったくたガイドは、小財満が上手すぎるほどに上手いC・J・ボックス『発火点』に快哉を叫べば、林さかなは失われつつあった言語で生み出された小説に感服。大森望が伝法作品集からアンソロジーまで日本SF短編夏祭りを寿げば、千街晶之は芦辺拓『鶴屋南北の殺人』の入れ子構成にまいった! 大塚真祐子が二〇二〇年上半期芥川賞候補作を総まくり!なら、冬木糸一は『投票権をわれらに』が記す今現在も続く問題にうーむ。そして北上次郎は苦しさの奥から力が湧き上がる『全部ゆるせたらいいのに』にどっぷり。さあ、なんだか辛い話だと言わずに、圧倒的な迫力で読ませる最終章まで、どんどん読み進もう!
そして、今月は黒い昼食会が「百合子」「ゆり子」に続く第三のユリコを探せ!と提言すれば、大山顕はマンションポエム東京論で終わらないラブソングを歌う街に急接近。堀井憲一郎が夏の3社文庫フェスをゆるーく比べてみれば、高野秀行は量子力学ノンフィクションでイーガンを読破! 高橋良平が盛光社[創作S・Fどうわ]で児童文学とSFを振り返れば、読み物作家ガイドは香月祥宏が小川一水『天冥の標』へのみちしるべとなる10冊を紹介とSF色も日本で二番目。さあ、コロナで自粛の今年の秋は自宅で大長編にチャレンジが好適。本の雑誌9月号片手に小川一水の10冊を読んで、日本SF大賞受賞の大河シリーズ『天冥の標』にチャレンジしよう!