日本の風景に潜む、その土地の歴史を解き明かす。
「天橋立は、16世紀ごろまでは短かった」というと驚かれるでしょうか? 実はあることが理由で、17世紀後半から急激に延び始め、約50年の間に300メートル以上伸びたといわれています。
このように現在なんの疑問もなく見ている景色にも、そこに刻まれた痕跡や古地図・史料をもとに調べてみると、意外な事実が隠されていることがあります。
本書では、何の変哲もない交差点から道や観光地、そして重要文化的景観まで、それらの景観に潜む歴史を「歴史地理学」の手法で実際に解き明かしてきます。
「昔、この場所には何があったのか」「この地域は現在までどのように変化してきたのか」など、ある場所に積み重なった歴史を辿るおもしろさにあふれる一冊です。