苦悩や絶望も、全てに意味があった
僕は「薬物依存症」でした。
任侠の男の愛人の子として生まれ、その母は僕が17歳の時に自殺した。僕が歩んできた人生は、何の価値もないと思っていた。踏み出す前までは……。
天涯孤独となり、裸一貫で東京に出てきて、たまたま芸能人になりました。そして人気女優を妻に持ちながら薬物依存症になり逮捕され、そして離婚という経験もしました。でもいまは、これらの出来事が、実は必要があって繋がっていた気がしているのです。その時は、分からなかった様々な苦悩や絶望も、全てに意味があったと思えるのです。そしてその意味を生かしていけるかどうかは、これからの自分がどう生きるかにかかっていると思っています。
高知東生
特別寄稿
薬物依存症について多くの人に知ってほしいこと
主治医 松本俊彦 国立精神・神経医療研究センター 薬物依存研究部部長