子どもたちというのは、いつの世でも社会にとって「希望」なのだ――吉田伸子氏(書評家)。『銀杏堂』の新米女師匠・萌の奮闘物語。子に恵まれず離縁され、実家の手習所『銀杏堂(ぎんなんどう)』を継ぐことになった24歳の萌(もえ)。女先生と侮る悪童らに振り回されながら、忙しない日々を送っていた。ある朝、銀杏堂の門前に女の捨子を見つける。自身も血の〓がらぬ両親に愛情深く育てられた萌は、その子を「授かりもの」として育てることを決心するが……。真っ直ぐに子どもと向き合い成長する、時代人情小説の傑作。
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