『俳家奇人談』正続2篇(1816、32年刊)には室町期から江戸中期まで、連歌師をまじえて152人にのぼる俳人のエピソードが集められている。これら「奇人」たちの興味深い物語を続み代表句を味わうことは、すなわち近世俳諧の歴史をたどることでもある。本書を飾る〓(けい)斎の挿絵、蕪村描く蕉門十哲の画像などもまた楽しい。