本書に編まれた項目は、衣服、飲食物や動植物に関するもの、礼儀作法、身体と病気についての俗説、芸術家にたいする評価など、多岐にわたる。フローベールはその記述に様々な手法を用いて、当時流布していた偏見や言葉の惰性、硬直した紋切型の表現を揶揄し、諷刺してみせた。「辞典-無知な人間のために作られたもの」。