ここは大きな都会の一角にある、ロボットがくらす町。
そこに、ロボットたちがひと息ついて元気をつける自販機コーナー「キングドリンク・ショップ」があります。
キュキュは、その場所をきれいにする役目の、ごみばこ型おそうじロボット。まいにち朝早くから掃除をして、天気のいい日は自販機ロボットたちを洗います。
そんなふうに毎日せっせと仕事に精を出すキュキュでしたが、ある日、雨がふってきました。もう古い型となったキュキュは、水によわく、雨にぬれるとこわれてしまうかもしれません。
しかし仕事の手をとめるわけにもいかず、キュキュは仕事を続けますが……。
車の絵を中心に活躍する作者ですが、その一方でロボットにもつよい共感をおぼえて、さまざまなロボットを描きつづけてきました。本作では、主人公のキュキュだけでなく、親子づれやペット、アヒル、ハチと、さまざまな型のロボットが登場します。
けなげに働くロボットたちを、ていねいな筆致で色あざやかに描く、近未来絵本です。