• 著者マックス・ホルクハイマー テーオドール・ヴィーゼングルント・アドルノ 徳永恂
  • 出版社岩波書店
  • ISBN9784000040549
  • 発行1990年2月

啓蒙の弁証法 / 哲学的断想

啓蒙によって文明を獲得し、野蛮を克服してきたはずの人類は、しかし、啓蒙によって新しい野蛮状態へと落ちこんでいく。この啓蒙の自己崩壊を仮借なく批判できるのは、理性の自己批判能力以外にない。理性の否定と理性によるユートピアとを微妙に交錯させながら近代を考えぬいたこの20世紀の古典は、人類史を貫く文明化の過程に垂直にくさびを打ちこんでいる。

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