50パーセントの確率で遺伝し、その遺伝子変異を受け継げば、
100パーセント発症する。しかもその発症は若年。
アルツハイマー病の解明は、この家族性アルツハイマー病の家系の
人々の苦しみの上に築かれた。
遺伝子の特定から
トランスジェニック・マウスの開発、
ワクチン療法から抗体薬へ――。
名声に囚われた科学者の捏造事件。
治験に失敗した巨大製薬会社の破綻。
治療薬開発に参加した女性研究者の発症とその苦悩。
そして家族性アルツハイマー病を患った母の人生を語った女性の勇気。
幾多のドラマで綴る、治療法解明までの人類の長い道。
プロローグ まきがくる
第1章 二人のパイオニア
第2章 セレンディピティー
第3章 アルツハイマー病遺伝子を探せ
第4章 捏造の科学者
第5章 アルツハイマー病遺伝子の発見
第6章 有意差を得ず
第7章 ハツカネズミはアルツハイマー病の夢を見るか?
第8章 アリセプト誕生
第9章 ワクチン療法の発見
第10章 AN1792
第11章 ラエ・リン・バークの発症
第12章 特許の崖
第13章 不思議な副作用
第14章 バピネツマブ崩れ
第15章 アミロイド・カスケード・セオリーへの疑問
第16章 老人斑ができないアルツハイマー病
第17章 発症の前を探る
第18章 アデュカヌマブの発見
第19章 崖を落ちる
第20章 さらばデール・シェンク
第21章 遺伝性アルツハイマー病の治験
第22章 私にお手伝いできることはありませんか
第23章 中間解析
第24章 勇気あるスピーチ
エピローグ 今は希望がある
*詳細は下の〈出版社より〉をご覧下さい。