イタリア在住30有余年、常にイタリアの今を切り取ってみせてくれる著者が、本と人をめぐる出来事を軸に描く、半生記ともいうべきエッセー集。『ジーノの家』で日本エッセイスト・クラブ賞と講談社エッセイ賞を史上初ダブル受賞した著者ならではの、一編一編がまるで短編小説を読むように味わい深い一冊。本を、そして人間を愛する人々に。
目次
1辞書、2電話帳、3レシピ集、4絵本、5写真週刊誌、6巡回朗読、7本屋のない村、8自動車雑誌、9貴重な一冊、10四十年前の写真集、11テゼオの船、12本から本へ あとがき 解説・出口治明