異例の全国一斉休校。
わたしたちに、「そのとき」起きていたこと――。
生徒、保護者、教員、NPO法人など、
あらゆる当事者の証言とデータ分析による実態把握から見えてきた
予測不可能な状況下でも、学びを支えていくためのヒント。
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(監修者からのごあいさつ)より抜粋
本書は、2020年の春に起こった新型コロナウイルス感染拡大に際して、
日本全国の9割近くの小学校・中学校・高等学校が「臨時休校」になったことを
舞台として編まれた本です。
学校がとまり、生徒たちの学びに「中断」が生じた「そのとき」。
「そのとき」、生徒には、保護者には、家庭には、何が起こったのか。
「そのとき」、学校では、どのような意思決定がなされ、教員は何を思っていたのか。
「そのとき」、NPOなどの、学校でもなく、家庭でもない機関は、どのような教育支援を行えたのか。
本書の共同研究は、これら一連の問いに答えをだします。
この共同研究は、新型コロナウイルスの感染拡大と同時にただちに企画され、
研究室のすべてのリソースを投下し、実行されました。
研究プロジェクトに関わる、すべてのスタッフが、一度も顔を合わせることなく、
リモートワークでつながり、刻一刻と変化する状況の中、
押し寄せる緊迫感のなかで、リサーチクエスチョンを練り込み、
定量調査・定性調査を行いました。
私たちが、このプロジェクトを通じて、考察したかったこととは、
学校とは「授業を提供する」だけでなく、暗に、子どもの生活リズムをつくりあげ、
健康を支え、子ども同士の関係をつくり、家庭を支えているのだということに他なりません。
本書のデータ、事例が、教育関係者の方々に「再び学びをとめないための作戦会議」の
「対話」を促すのだとしたら、研究代表者としてこれ以上、うれしいことはありません。
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学校がとまった。生徒たちの学びに「中断」が生じた。
「そのとき」、生徒には、親には、家庭には何が起こったのか。
「そのとき」、学校では、どのような意志決定がなされ、教員は何を思っていたのか。
「そのとき」、学校でもなく、家庭でもない機関は、どのような教育支援を行えたのか。
2020年4月~ 共同研究[学びを支えるプロジェクト](代表:中原淳/立教大学)調査