夭逝した世紀末の天才画家ビアズレーが遺した唯一の小説。諧謔の精神に根差した怪奇美と幻想的な頽廃美を、あくまで典雅に装飾的に、そして人工的に表現し、「ビアズレーの絵画的世界をそのまま言語に置き換えた、ピトレスクな世界そのもの」と評される奇作。訳者による詳密な註と解題を付す。