日本
▼第1話/摩擦▼第2話/夢▼第3話/命(タマ)▼第4話/餓え▼第5話/意志▼第6話/二代目▼第7話/牙▼第8話/日本▼第9話/難民 ●登場人物/北条彰(六本木北彰会会長)、浅見千秋(佐倉代議士秘書)、石原杏子(六本木警察副署長)、渡海(とかい/北条の兄貴分の武闘派やくざ)、伊佐岡紀元(与党・民自党の幹事長を務める政界の大物) ●あらすじ/北条は、縄張りの拡大だけでなく、不動産投資などを通じて得た利益で、北彰会の経済的基盤を強化し、裏社会での地位を徐々に固めていた。気がかりなのは、こうした北条のやり方を、兄貴分の渡海が快く思っていないことだ(第1話)。渡海は、北彰会を傘下に収める相楽連合の基礎作りに貢献した根っからの武闘派のヤクザ。北条もかつて世話になっただけに、渡海の扱いに苦慮していた。だが、ついに北条の「北彰会」と渡海の「渡海興業」との抗争にまで発展しかねない状況になる。実は、両者の緊張関係の裏には、北条の台頭を恐れた相楽連合総長の相楽の策謀があったのだ(第2話)。一方、佐倉代議士の地盤を引き継ぐ予定の浅見は、次回の総選挙へ向け着々と準備を進めていた。そこへ、民自党の幹事長を務める政界の大物・伊佐岡の肝入りで、佐倉代議士の後任候補が新たに決定したことを知る……(第3話) ●本巻の特徴/北条が、北彰会の上部組織「相楽連合」総長二代目を襲名し、浅見は与党・民自党を離党し野党・社民党からの選挙に立候補を決意するまでを描く。 ●その他の登場キャラクター/渡海悠子(渡海の亡妻)(第2話)、村田(相楽連合の幹部構成委員)(第3話)、市島(暗黒界に絶大な影響力を持つ謎の老人)(第8話) ●その他のデータ/北条と田代の出会い(第2話)、タイのカンボジア難民キャンプでの写真(第9話)