ピンチになるとなぜか現れる「見知らぬ友」。おかげで算数のテストで満点がとれ、好きな子に思いが通じた。大人になってからは仕事も家庭も順風満帆、のはずだった……。不器用で、女の子にはもてずお金もない、さえない「ぼく」をめぐる、表題作をはじめとする10編の物語。アルゼンチンの実力派作家が若い読者に贈る、人生の秘密とほろ苦さと、ささやかな喜びに満ちた短編集。