• Author下村敦史
  • Publisher小学館
  • ISBN9784094068962
  • Publish Date2021年3月

悲願花

あなたの罪は、生き延びてしまったことです
夜闇に輝くパレード、大好物ばかりのご馳走、笑顔の父と母。
家族で遊園地に行ったあの日、幸子は夢のような時間を過ごした。
そして――
両親は家に火をつけて一家心中を図り、幸子だけが生き残った。
工場の事務員として働き始めた幸子は、桐生隆哉と出会い、惹かれ合うようになる。しかし、幸子は隆哉に「一家心中の生き残り」であることを告げられずにいた。隆哉の部屋で料理を作ろうとした幸子は、コンロの火を見てパニックを起こしてしまう。
過去に決別しようと両親の墓を訪れた幸子は、雪絵という女性に出会う。
「あたしが、子供たちを殺したんです」
子供たちを乗せた車で海に飛び込み、一家心中を図ったシングルマザーの雪絵は、生き残ってしまったのだという。
彼女は、墓地から蘇った母だった。
雪絵との運命的な出会いにより、幸子の人生が大きく動き出す。
そして、加害者と被害者の思いが交錯した時、衝撃の真実が明らかになる――
『闇に香る嘘』『黙過』『同姓同名』で最注目の乱歩賞作家が放つ慟哭のミステリー!!

【編集担当からのおすすめ情報】
解説は芦沢央さん。
全国書店からも反響続々!!
「この仕掛け、この真相、この想いの強さ。下村敦史の筆力と策に完敗!!」(ときわ書房本店 宇田川拓也さん)
「終盤まさかの展開! 黒だらけだったオセロがパタパタと白へ変わっていくようだ」(紀伊國屋書店仙台店 齊藤一弥さん)
「最後まで息がつけない。憑依的なミステリーに衝撃!」(うさぎや矢板店 山田恵理子さん)
「ラストにかけて、ただただ涙がこぼれました…!!」(紀伊國屋書店福岡本店 宗岡敦子さん)
「せつなく、辛く、でも希望を感じるドラマティックな一冊」(旭屋書店アトレヴィ大塚店 北川恭子さん)
「この作品は読んで損はない。ハラハラドキドキ一気読み間違いなしの大傑作」(くまざわ書店南千住店 鈴木康之さん)

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