普門寺(陸前高田市)では東日本大震災後、身元不明のご遺骨を預かり、宗派を超えた多くの方々と共に供養をしてきた。2013年、アートセラピストや芸術家と協力して指導を仰ぎ、ご遺族や関係者のほか一般の方々にご参加いただいて羅漢の石像500体を造る “五百羅漢制作「未来への記憶」プロジェクト”を開始。これは慰霊であるとともに、芸術療法を用いたグリーフ・ケアの役割をも果たした。本書は5年にわたったプロジェクトの軌跡を綴る。