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  • 出版社マイブックサービス
  • ISBN9784907490171
  • 発行2021年4月

ボイス+パレルモ BEUYS+PALERMO

ボイス+パレルモ展(豊田市美術館、埼玉県立近代美術館、国立国際美術館 2021-22年)の公式カタログ。

ヨーゼフ・ボイス(1921-1986)、第二次世界大戦以降の最も重要な芸術家のひとり。彼は「ほんとうの資本とは人の持つ創造性である」と語り、ひろく社会を彫刻ととらえ社会全体の変革を企てました。本展では60年代の最重要作品である《ユーラシアの杖》をはじめ、脂肪やフェルトを用いた作品、「アクション」の映像やドローイングなど、彼の作品の造形的な力と芸術的実践にあらためて着目します。ボイスは教育者として多くの芸術家を育成したことでも知られています。ブリンキー・パレルモ(1943-1977)もその教え子のひとりです。この早世の画家が60年代半ばからの短い活動期間に残したささやかで抽象的な作品は、絵画の構成要素を再構築しながら、色彩やかたちの体験をとおして私たちの認識や社会的な制度に静かな揺らぎをもたらそうとするものでした。ボイスはのちにパレルモを自身にもっとも近い表現者だったと認めることになります。一見対照的な二人のドイツ人作家の作品は、しかし、芸術を生の営みへと取り戻そうと試みた点で共通していました。両者の1960-70年代の作品を中心に構成される本展は、約10年ぶりとなる日本でのボイス展であり、公立美術館としては初めてのパレルモ展です。二人の作家それぞれの特徴もさることながら、両者の交わりや重なりをとおして、20世紀後半の彼らの実践の潜勢力に注目することで、オルタナティブを模索する芸術の可能性をあらためて検証します。(豊田市美術館ホームページより転載)

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