天狗童子

笛の名手である与平は、あるとき天狗様から子供のカラス天狗に笛を教えてやってほしいと依頼される。九郎丸という少年は、不思議なカラス蓑を脱ぐと人間の姿に早変わり。このカラス蓑がなくなると、カラス天狗の姿に戻れないと聞く。そして与平と九郎丸との師弟生活が始まった。次第に九郎丸への愛情がふくらんだ与平は、カラス蓑を焼き捨ててしまおうとするが……。鎌倉・室町時代の背景を見事にとらえた歴史ファンタジー。
コロボックルシリーズを生み出した佐藤さとるによる新作！
笛の名手である与平は、あるとき天狗様から子供のカラス天狗に笛を教えてやってほしいと依頼される。九郎丸という少年は、不思議なカラス蓑を脱ぐと人間の姿に早変わり。このカラス蓑がなくなると、カラス天狗の姿に戻れないと聞く。そして与平と九郎丸との師弟生活が始まった。次第に九郎丸への愛情がふくらんだ与平は、カラス蓑を焼き捨ててしまおうとするが……。
ファンタジーのさきがけ、「鬼が島通信」連載時から単行本、ソフトカバー、そして文庫版になるまで改稿に改稿が重ねられた渾身作。鎌倉・室町時代背景の中、師弟関係の愛情、カラス天狗同士の友情、戦が続く混乱の世で生きた人々を見事に描き、村上豊氏の挿絵とともに赤い鳥文学賞を受賞。今までになかった歴史ファンタジー。