• 著者乾ルカ
  • 出版社東京創元社
  • ISBN9784488431136
  • 発行2021年4月

わたしの忘れ物

H大三年の中辻恵麻が、学生部の女性職員から無理矢理に紹介された、大型複合商業施設の忘れ物センター──届けられる忘れ物を整理し、引き取りに来る人に対応する──でのアルバイト。引っ込み思案で目立たない、透明なセロファンのような存在の私に、この仕事を紹介したのはなぜ? キーホルダーや手袋など他愛のない物を、施設のはずれまで引き取りに来るのはどうして? 恵麻は、持ち主との出会いやセンターのスタッフとの交流の中で、強張っていた心がゆっくりと解けていく……。六つの忘れ物を巡って描かれる、心に染みる連作集。待望の文庫化。

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