天皇、平清盛、源頼朝、武田信玄、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康ーー。土地を変化させ、快適な空間を造り、経済力の土台を築いた先人の叡智が満載! 登場する都市は東京(江戸)、京都、大阪、神戸、福岡、仙台、静岡、奈良、鎌倉、甲府など。土木工学のプロである技術者の視線が解き明かす、新しい日本通史。そして日本人のアイデンティティーの深層に迫る、斬新な竹村史観の書。
なぜ、関ヶ原で天下分け目の合戦が行われたか、家康はなぜ駿府に隠居したのか、江戸は世界最大の都市になれたか、なぜ「利根川」は東に曲げられたか、信玄堤は隅田川にどう応用されたか……。
戦国時代から江戸時代、さらには明治以降も、河川のコントロールを中心に、日本各地で国土の強靭化が図られた。これによって暮らしの安心がもたらされ、活用できる土地が増え経済の繁栄がもたらされたのである。
地形によって歴史は変わる。地形を変えることで歴史はつくられる。