それぞれの事情で、養母の家に預けられた3人の子どもたち。みんながバラバラの方向を向いていて、ちゃんと向き合わずに過ごしてきた。そこへ新しくアスペルガー症候群の男の子が仲間入りし、その子の母親に会いたいという願いをかなえるために4人は冒険に出かけることになる。
作者M・G・ヘネシーのデビュー作『変化球男子』に続く第二弾です。これからの時代、家族とはどう定義すればいいのか? その問いに対するストレートな回答がこの物語です。どんな家族も、最初から家族なわけではありません。本物の家族になるには、その成員がみな、自分以外のメンバーの心の痛みをわかって、助け合うことが必要なのです。そういう家族が集うのが本物の家庭であり、子どもにとってはそここそが、安心できる自分の居場所となるでしょう。