東日本大震災により起こった東京電力福島第一原子力発電所事故は、福島の人々の生活や心身に深刻な爪痕を残した。
本書は、震災直後より著者が行ってきた専門家や市民へのインタビューを通し、原発事故与えた市民への影響や、市民の抱えてきた不安を明らかにする。
まずはじめに、原発事故による「放射線被ばく」が与えた市民への社会面・健康面での影響をまとめ、次に事故により市民が抱えることなった「こころの健康問題」をまとめる。そして、最後に「甲状腺検査」と「汚染水処理対策」のそれぞれの課題についてを考察する。
そのほか、原発事故後の状況や、その影響に関する科学的な基礎知識についても解説する。