ある南の小さな島に暮らす6才の正吉の家に、生まれてまもない子ヤギがやってきます。長いまつげに、真っ黒なやさしい目。白くむくむくした元気な男の子です。「おれのヤギだ! おれのヤギ!」。大喜びの正吉は、小屋をつくったり草原に連れていったり……。おじいやおばあに見守られながら幸せな時間がゆっくりと流れていきます。けれども、ある日、島の沖合で轟音が響き、たくさんの黒い軍艦が現れます。太平洋戦争末期の沖縄が舞台の物語。
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