本書は、グルジェフの主要三著作の第二作であり、もともと彼の弟子たちの朗読用に書かれた半自伝的回想録である。独特な宗教風土に育ち、幼少時より生に対する根本的な疑問を抱いた彼は、その解答を古代の隠された知恵に求めて、半生を世界各地の旅に費やしている。この魂の冒険譚は、後に生命の全的喚起という〈ワーク〉に結晶してゆくために彼が通過しなければならなかった熔鉱炉の火を、私たちに見せてくれる。