• Author自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル No.2082 2021.3.25

①自賠責14級9号後遺障害認定を受ける19歳男子主張の3級3号高次脳機能障害は器質的脳損傷を裏付ける画像所見等認められないと否認し9級10号後遺障害を認定し10年間35%の労働能力喪失で逸失利益を認めた ②73歳男子自営の自賠責非該当10級10号右肩関節機能障害の残存を認め原告主張額の8割を基礎収入に6年間27%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認定した ③無症状の第5腰椎分離症を既往する39歳男子主張の11級7号脊柱変形障害は腰椎後方固定術により腰椎分離症が有症化したと本件事故との因果関係を認め3割の素因減額を適用した ④自賠責12級7号右膝関節機能障害等併合11級後遺障害を残す20歳男子専門学校生の逸失利益をセンサス男子大卒全年齢平均を基礎収入に67歳まで20%の労働能力喪失で認定した ⑤自賠責12級脳挫傷痕、同12級顔面醜状、同14級左顔面しびれの併合11級を残す11歳女子の後遺障害逸失利益を脳挫傷痕及び顔面醜状が労働能力に影響を及ぼすとはいえないと67歳まで5%の労働能力喪失で認定した ⑥未明の繁華街に路上駐車中に衝突された50歳代男子の頸部痛等を自賠責同様12級認定し10年間14%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認め、原告車に2割の過失を認定した ⑦X運転W同乗の原告乗用車と路外から右折進入の被告乗用車との衝突で衝撃が比較的軽微であっても原告らに頸椎捻挫等が生じないとまでは言い難いと原告らの受傷を認定した ⑧駐車場内で駐車中に隣枠から後退被告乗用車に衝突された衝撃力は日常でも非常に小さな部類で頸椎・腰椎捻挫を発症するとは考え難いと原告の受傷を否認した ⑨男子原告の自賠責12級6号認定の右肩関節機能障害は後遺障害診断書の可動域の記載を信用することはできず、これを前提とした後遺障害認定も信用できないと後遺障害の残存を否認した ⑩追突された53歳女子主張の10級右肩関節機能障害は右肩腱板不全断裂等と本件事故との因果関係が認められないと否認し、12級主張の頸部痛は自賠責同様14級後遺障害と認定した ⑪37歳男子主張の12級13号腰椎椎間板ヘルニアの発症は事故後約4ヶ月以上経過後に腰痛並びに左下肢しびれ等の増強の症状は医学的な裏付けが不十分として本件事故との因果関係を否認した ⑫第1車線を走行するX原付自転車が方向指示器の点滅なく並走状態から第2車線に車線変更して接触転倒はY乗用車に車線変更は予見できず事故の回避はできないと自賠法3条免責を認定した ⑬高速道路の第1車線で自動二輪車を運転中に被告中型貨物車に追突された18歳男子原告は同乗者を乗せ、最低速度を下回る速度で走行していたとし2割の過失を認定した ⑭通勤途上の歩行者の事故での弁護士費用特約に基づく保険金請求は「労働災害」には通勤災害を含むと免責条項を適用し請求を棄却した

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