• Author自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル No.2083 2021.4.8

①自賠責1級1号遷延性意識障害を残す29歳男子の定期金賠償による後遺障害逸失利益の請求は現時点において算定された損害額と現実の損害額に大きな乖離が生じ原告に不利益が生じる事態を想定することは困難として否認した ②自賠責9級10号高次脳機能障害等を残す23歳男子の定期金による後遺障害逸失利益の支払は事故後4年以上経過していることから高次脳機能障害の程度が今後大きく変化することは考え難い等として一時金による支払を認定した ③40歳女子の左下肢症状は自賠責基準全てを満たしていると7級4号RSDを認め関節機能障害との併合5級評価は序列を乱すと直近下位の6級後遺障害と認定し後遺障害慰謝料1,300万円を認めた ④信号停車中に追突された62歳男子主張の12級右肩腱板断裂と本件事故との因果関係を否認し後遺障害の残存も否認した ⑤Z自動二輪車同乗中に左方路側帯から転回してきたY乗用車に衝突された20歳女子主張の12級顔面醜状は3㌢㍍以上の線状痕とはいえない等から否認し、Z及びYの共同不法行為も否認した ⑥76歳男子Xが妻Wを同乗させた自動二輪車で道路左端から発進して後方からの被告乗用車との衝突は道路中央に向けて斜行するように発進したとXに6割の過失を認定した ⑦酩酊を認識してY運転乗用車に同乗中の自損事故で受傷したXにシートベルト不着用により3割の過失相殺を適用した ⑧初度登録半年の原告国産高級車の代車期間は車両時価約75%の修理費用等から買換え考慮の25日間を必要かつ相当な代車期間と加算して61日間認定した ⑨駐車中のX所有車両2台の損傷は隣接Y工場から溶接の火花が飛散して生じさせたと推認しY工場の過失を認定した ⑩出社のためX車両に乗車し運転準備をしていた際に車内に侵入した一酸化炭素により1級後遺障害を残したとの人身傷害保険金請求は出社時に生じたとは認められないと運行に起因する事故を否認してXの請求を棄却した ⑪被保険者Xの自宅駐車場等に駐車中の車上荒らしによる損傷はXから正規キーを交付された者によると推認しXには事故を偽装して保険金を得る動機があったと故意免責により保険金請求を棄却した ⑫79歳女子Aが入居する被告Y介護施設内で転倒し外傷性くも膜下出血等による死亡は被告職員や看護師らの一連の対応に安全配慮義務違反は認められないと請求を棄却した

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