涼風吹き抜ける駒込富士。浅間三左衛門は仇討ちの場面に出くわし、助太刀に入ろうとする。だがそれを制した山田孫四郎という名の老侍との間に不思議な縁が生まれる。山田は七年前、自分の代わりに殺された友の仇を討つため、すべてを捨て浪々の身になったという。そんな父を蔭ながら案ずる娘百合に三左衛門は必ず生きて帰らせると誓うが……。親子の情愛と男の一途な生きざまに熱涙必至の傑作時代小説、第十四弾!
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