軽い心の病にかかった父ちゃんをはげまそうと、てびち作りに挑戦する主人公、大斗のがんばりを通して、かつて、沖縄水産高校初の甲子園決勝進出に心躍らせた父ちゃんのふるさと愛や、両親の思い出の写真、新聞記事で、沖縄の戦争の歴史も知る。 苦境にあってもへこたれない庶民の知恵と奮闘ぶり、家族の絆、友情を、ゆるぎのない明るいタッチで描いた著者ならではの持ち味に満ちた佳品です。