家康が直々に奉行に任じた男を描く、かつてない歴史時代小説!“鬼勘“と恐れられた男とその配下が、命を懸けて悪を断つ本格犯科帳!江戸城の天下普請により猛烈な勢いで拡大する城下。男だけが急激に増え、いざこざが絶えず辻斬りは日常だった。初代北町奉行として一年余。米津勘兵衛は事件に忙殺されていた。そんな折、鬼火の紀左衛門という盗賊の噂を聞く。押込むや皆殺しにして火を放つという凶悪ぶりだ。鬼勘と呼ばれ始めた勘兵衛は一網打尽の策を練る――家康に抜擢された男の驚愕の捕物帳。