かこさとしは、一九四八年に大学を卒業してから四十代半ばまで、セツルメントというボランティア活動をとおして、毎週のように手描き紙芝居を子どもたちの前で演じていました。子どもたちの欲求に応えるおもしろい作品を探究しつづけたことが、その後の創作活動へと繋がっていきました。また、かこは紙芝居の歴史を研究し、その本質を知ろうとしました。本書では、かこの膨大な紙芝居資料をふりかえり、作品の魅力を探ります。
全紙芝居作品の概要のほか、作品年表、かこさとしの紙芝居に関する寄稿などを集める。セツルメント時代の貴重な資料など、図版を多く掲載し、視覚的にもわかりやすくまとめています。今、紙芝居の創作・実演にかかわるすべての人に楽しんでいただける内容です。