• Author若島孔文 野口修司
  • Publisher金剛出版
  • ISBN9784772418386
  • Publish Date2021年8月

テキスト家族心理学

友人関係、先輩?後輩関係、上司?部下関係など、人生において出会う関係のなかでも、家族関係は、個人の成長や生き方を左右する影響因のひとつであるだけでなく、家族は一様ではなく個別特殊なものでもあり、家族メンバーの成長や時代・社会・文化・風潮によってさまざまに変化する。
家族というこの謎めいた集団・関係に、どのようにアプローチすべきか? どのような研究法が、そしてどのような支援法が、実利的なアプローチを可能にするのか?
家族療法+ブリーフセラピーに基づく家族支援に携わる執筆陣によって著わされた本書は、家族心理学の基礎研究を踏まえながら、心理療法への実践応用までが語られた、家族心理学研究の成果を網羅した決定書。
「第1部 家族心理学とは」では、家族心理学という学問分野の中核をなす「家族システム理論」を概説し、「第2部 家族関係」では、「夫婦関係」(第2章)「親子関係」(第3章)「きょうだい関係」(第4章)「離婚家族・ステップファミリー」(第5章)など家族全体を対象とした研究成果を紹介する。
続く「第3部 夫婦・家族の問題」では、少子?高齢化や貧困などの社会状況を考慮した「家族と社会」(第6章)、不登校やヤングケアラーを含む「子どもの問題」(第7章)、虐待やDVなどを論じた「家族と犯罪」(第8章)、多様な性のあり方を含む「家族と性」(第9章)についての研究成果に基づいて、社会的影響に開放された家族システムを展望する。最終「第4部 夫婦・家族カウンセリング」には、「アセスメント・ツール」(第10章)「日本における家族療法の30年」(第11章)「日本における短期療法の30年」(第12章)の研究成果と「尺度リスト」を掲載している。
家族心理学の初学者から熟練者さらには家族支援の実践者まで、幅広い層の家族心理学研究にとって座右とすべき一冊。

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