島に生きた、ある一族の百五十年の営み。渾身の大河小説三千二百枚、開幕! 神生島にイチマツが帰ってきた。神か仏のような人間離れした美貌の一ノ屋松造に、島の女たちは例外なく魅入られていく。イチマツの子供には、みな体のどこかに同じ徴があった。またその子供たちにも――。明治維新から「あの日」の先までを、多彩な十七の物語が鮮やかに映し出す。三ヵ月連続刊行スタート。