近くの書店で在庫を調べる
  • 著者西角けい子
  • 出版社ダイヤモンド社
  • ISBN9784478109809
  • 発行2021年10月

世にも美しい三字熟語

本書は、かつてない新しいやり方で「語彙力」がつく本です。

新しいやり方。

それは「三字熟語」です。



「えっ、三字熟語? 四字熟語なら知っているけれど……」

「しかも、『世にも美しい三字熟語』って、何ですか?」



そんなふうに感じてしまうのも無理はありません。故事・ことわざや中国の漢文に由来する四字熟語に比べると、「三字熟語」は、国語の世界ではあまり重要視されていないように思います。

どちらかと言えば、注目されてこなかった「三字熟語」ですが、その世界を深く潜ってみると、そこには日本語がもつ豊かな漢字文化があり、大和言葉や漢語の世界が広がっています。語源や由来には中国文化に関わるものもありますが、日本の美を映し出す情景や歌舞伎や落語などの伝統芸能、歴史、文学に至るまで、壮大な日本の文化が展開されています。

たとえば、「雪月花(せつげっか)」「五月雨(さみだれ」「朧月夜(おぼろづきよ)」のような日本の景観や四季折々の風物を表す美しい言葉をはじめ、「安本丹(あんぽんたん)」「頓珍漢(とんちんかん)」「素頓狂(すっとんきょう)などの思わず笑ってしまう言葉、「大団円(だいだんえん)」「知情意(ちじょうい)」「不如意(ふにょい)」などの使うとかっこいい言葉など、三字熟語の世界は多彩です。

「質実剛健」「厚顔無恥」「大言壮語」「本末転倒」など四字熟語の持つ語幹がある意味、仰々しくて、上から目線で、教訓めいた言葉が多いのに比べると、三字熟語には、軽やかで、庶民的で、思わずクスッと笑ってしまうような言葉がたくさんあります。

つまり、「三字熟語」は、ちょっと変わっている。だから、おもしろい。                                 味わい深い「三字熟語」の世界をご紹介する本です。


>> 続きを表示