(‥‥‥)というわけで、本書は、「スコッチ」というスコープを通じて、スコットランドという国やその文化的アイデンティティにも言及する、ちょっとオトナなスコッチ本ということになる。(「はじめに」)いまでは「当たり前」に飲むことができるスコッチウイスキー。だが、多くの苦労、多くの工夫、多くの苦難、そして歴史の結晶が、一杯のグラスに詰まっている。著者自らが、蒸留所などを丁寧に回りながら、造り手、飲み手、風土など、現場でしか感じられない空気感を伝える一冊。