こりすのみいが遊んでいたボールをひろった、いたずらっ子のかえるくん。さて、みいは、ボールを返してもらえるのでしょうか。
こりすやかえるくんの無邪気な表情が印象的で優しい世界観をつくりあげてくれています。家庭では何でも一番に扱われていた幼児が外に出るようになると、他者との関係にぶつかります。その中で、「いやだよー、おともだちなんかじゃないもん」とケンカをしたり、「ぼくもちょこっとあそびたい」とうらやみながら、無自覚に友人関係を築いていく過程が、特徴的な擬音を使いながらリズミカルに展開していきます。園児に特有の「子育てあるある」が写実的に描かれていて、何度も読みたくなるストーリーです。