誰かを怖がらせてほしい。戦慄させ、息の根を止めてほしい。そんな願いを考えてくれる不思議な存在――。「怖ガラセ屋サン」が、あの手この手で、恐怖をナメたヤツらを闇に引きずりこむ!怪談は作りものだと笑う人、不安や恐怖に付け込む人、いじめを隠す子供、自分には恐ろしいことは起こらないと思い込んでいる人……。こんなヤツらに、一瞬の恐怖なんて生ぬるい! 気づいたときは、あとの祭り。”怖がらなかったこと”を、後悔させてあげる――。一話ごとに「まさか!」の戦慄が走る、連作短編集。