• Author(株)自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル No.2093 2021.9.9

1.36歳女子主張の高次脳機能障害及び低髄液圧症候群は画像所見等認められないと発症を否認し、腹圧性尿失禁等は外傷による損傷の蓋然性が認められると11級10号後遺障害を認定した 2.12級7号右股関節機能障害を残す減収のない31歳女子公務員の逸失利益を今後の職務や異動の範囲が制限される可能性等から事故前年収を基礎収入に34年間10%の労働能力喪失で認定した 3.24歳女子の顔面線状痕は1㌢㍍に満たない大きさから顕著な精神的苦痛を伴うものとまでは評価できないと後遺障害慰謝料20万円を認定した 4.82歳男子主張の併合6級後遺障害は脊柱荷重機能障害を裏付ける画像所見なく股関節機能障害は骨折等の異常所見等も認められないと否認し既存障害11級7号の加重障害の併合7級を認定した 5.停車中に追突された男子原告主張の12級13号もしくは14級9号頸部痛等はヘルニアとは認められず仮に圧迫が認められても痛みを生じる可能性は低いと後遺障害の残存を否認した 6.交差点で右折のため一時停止した際に車間距離不保持の被告貨物車に追突された原告乗用車は後方に注意せずブレーキをかけたと2割の過失を認定した 7.双方青信号進入を主張する出合頭衝突は被告乗用車の供述は十分に信用でき原告自転車の供述は直ちに信用できないと原告自転車の赤信号進入を認め、傘差し運転等から原告自転車の過失を8割と認定した 8.青信号交差点を進行中の原告自転車に赤信号見落とし進入で衝突した被告自動二輪車には原告の傘差し運転を考慮しても著しい前方不注視の過失があったとして原告自転車の過失を否認した 9.ジャッキアップした車両の運転席下付近に仰向けで頭を入れて作業中、後退してきた被告車両に衝突され人身損害等を負ったと主張する男子原告の仰向けの体勢は不自然で衝突直後の供述は信用できないと人身損害を否認した 10.過去8件の自賠責保険金請求がある33歳男子原告が旅行先の幅員2.4㍍道路を歩行中に被告貨物車に接触され受傷は不正に保険金や損害賠償金を取得する目的で生じさせたと原告の故意事故を認定し請求を棄却した 11.被保険車両で走行中に動物を避けて石に衝突したとする自損事故は原告説明のハンドル操作は衝突を避ける行動としては著しく合理的でなく、会社事業の規模縮小や原告自身も抵当権設定の経済状況等から故意事故と認定した 12.妻W等が同乗するX運転の軽四輪車が中央分離帯に乗り上げ横転し受傷による保険金請求は飲酒免責条項によりXの請求を棄却し、重過失免責条項によりWの請求を棄却した 13.47歳男子原告は被告経営寿司店の食事でアニサキスを摂取したことにより劇症型胃アニサキス症が生じたと被告会社の過失を認め慰謝料150万円を認定し、原告がアニサキスアレルギーであったことから5割の素因減額を適用した

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