『ちくま評論入門』、待望の二訂版。読解の基礎的手法は二色刷りでより丁寧に解説。12教材を差し替え、扱う主題も一層多彩に。脚問・手引き、別冊解答集付き。
▽目次
第一部
評論への招待
1 段落相互の関係 2 対比 3 具体と抽象 4 レトリック――比喩の力 5 複数文章の比べ読み
第二部
第一章 〈私〉のなかの〈世界〉……問いかける言葉
高橋源一郎「話しかけることば」
松村圭一郎「ほんとうの「わたし」とは?」
大澤真幸「未来の他者と連帯する」
第二章〈他者〉と向きあう……呼びかける言葉
伊藤亜紗「触覚の倫理」
鷲田清一「つながりとぬくもり」
芹沢俊介「イノセンス」
第三章 AIと人間……究める言葉
福岡伸一「ふたつの誤り」
松田雄馬「人工知能は椅子に座るか」
下條信輔「視線のカスケード」
第四章都市という現象……ひろがる言葉
中沢新一「東京タワー」
松岡慧祐「グーグルマップの世界」
若林幹夫「「誰か」の欲望を模倣する」
第五章〈世界〉のなかの〈私〉……関わる言葉
ブレイディみかこ「現実に〓みつかれながら」
近内悠太「交換と贈与」
萱野稔人「国家権力とはなにか」
第六章芸術の創造力……形づくる言葉
椹木野衣「感性は磨けるか」
永井均「マンガの哲学」
加藤周一「日本文化の部分と全体」
第七章ことば、この人間的なもの……ことばの言葉
内田樹「他者の言葉」
多和田葉子「国境を越えることば」
野矢茂樹「動物の言葉・人間の言葉」
第八章問いとしての現代……考える言葉
上野千鶴子「生き延びるための思想」
藤田省三「現代文明へのレクイエム 松に聞け」
市村弘正「失明の時代」
第九章明日の世界を構想する……みちびく言葉
山竹伸二「空虚な承認ゲーム」
丸山眞男