児童養護施設に暮らす子どもは現在約3万人。しかし、かわいそう、問題児といった偏見が先立ち、その実態はあまり知られていません。実際に児童養護施設に暮らした著者は「進路や人間関係に悩みながらも、ともに成長できる場所である児童養護施設は、子どもたちにとってはかけがえのないおうち」と言います。
本書は、児童養護施設とそこで育つ子どもの全体像を知るための入門書です。著者自身のライフストーリーに加え、社会的養護の基礎知識やデータを掲載。すべての若者が同じスタートラインに立つ「フェアスタート」を実現するための課題も探っていきます。子ども支援事業に力を注ぐ東京・世田谷区の保坂展人区長との対談も収録。