皇尊(すめらみこと)即位──生涯一度の龍との契りを阻む陰が。日織(ひおり)は二十年来の望みを果たし皇位に即いた。だが、新しい御代の始まりを龍ノ原(たつのはら)に知らしめる宣儀の場で、龍を呼ぶ笛が鳴らない。日織を妬む者の仕業か。一方、反封洲(たんのほうしゅう)の有間(ありま)が訪れ、一原八洲の律を犯すことを要求する。そして、妻の悠(はる)花(はな)が消えた。全ての試練は、偽りで御位を手にした己への罰なのか──最愛の妻を取り戻し、国を守るために下す途轍もない決断とは。男女逆転宮廷絵巻!