• 著者山田五郎
  • 出版社創元社
  • ISBN9784422701387
  • 発行2022年1月

聖獣

第2期【白の闇】篇刊行。
堂々のシリーズ完結!
大好評シリーズ「アルケミスト双書」、
『闇の西洋絵画史』篇、全10巻がついに完成!!
西洋美術の「闇」の側面を浮かび上がらせる、
妖しくも美しい西洋絵画史シリーズ(フルカラー)。
著者は編集者で評論家の〈山田五郎〉。
■著者・山田五郎より
西洋絵画には、
教科書には載せられない「影の名画」もあれば、
逆によく見る名画に「影の意味」が
隠されていることもあります。けれども、
今日の感覚では不健全と思える表現や寓意も、
描かれた背景を知れば納得でき、
見え方が変わってくるはずです。
西洋絵画の本質は、
その最大の特徴である陰影法と同様に、
光のあたる表面だけではなく
闇の側面も見ることで、はじめて立体的に
浮かび上がってくるのではないでしょうか。
■本シリーズの特徴
・1冊1テーマを詳説
・類をみないユニークな切り口
・1冊あたり約70作品を掲載
・コンパクトで瀟洒な造本
・本物の美術の教養に
・ゲームや漫画他、創作のための資料としても
■シリーズ
*第2期:【白の闇】篇
〈6〉天使
〈7〉美童
〈8〉聖獣
〈9〉楼閣
〈10〉殉教
*第1期:【黒の闇】篇
〈1〉悪魔
〈2〉魔性
〈3〉怪物
〈4〉髑髏
〈5〉横死
■まえがき(〈8〉聖獣)
聖獣には、大きく分けて2種類あります。
ひとつはユニコーンやグリフィンなど
空想上の動物で、人に恵みをもたらすもの。
中国の麒麟や鳳凰と同じ「瑞獣」です。
同じ架空の生き物でも、人に害をなすものは、
怪物や悪魔の範疇に入れられます。
もうひとつは、羊や鹿など実在の動物で、
ギリシャ神話の神々の使いや
キリスト教の聖人の象徴とされるもの。
日本の山王神に対する猿や
稲荷神に対する狐と同じ「神使」です。
いずれも歴史画や宗教画において
登場人物が誰であるかを示す「アトリビュート(持物)」
として描かれることが多いので、
聖獣への理解を深めておくと、
西洋古典絵画の解読に役立ちます。

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