この本は孤独をなくす本ではありません。
孤独なままでも、幸せな人生を送るための
方法が書かれています。
コロナ禍をきっかけに、日本では老若男女を問わず
「孤独」な人が増えているという調査結果がニュースになりました。
2021年2月、内閣に「孤独・孤立政策担当大臣」が新設されたのも、
それに対処するためでしょう。人々を孤独から救わなければならない、
ということのようです。
孤独をテーマにした記事もよく見かけるようになりました。
ただし、多く今の議論は「孤独は不幸」という前提に立っています。
本当にそうでしょうか?
著者の慶応大学大学院教授で、「幸福学」の第一人者である
前野隆司教授の最新の研究でも、孤独=不幸というふうに、
単純に決められないことがわかってきました。
パートナーがいなくても、人付き合いが苦手でも、
友人に恵まれていなくても、幸せになれる人はいます。
孤独を過度に恐れる必要はありません。
孤独でありながら幸せになる方法は確かにあるということです
(「幸せな孤独」の定義については書籍で詳しく述べています)。
では、どうすれば「幸せな孤独」が実現できるのか。
それは、この本でご紹介している3つの考え方を身につけることが大事です。
①「うけいれる」(自己受容)
②「ほめる」(自尊心)
③「らくになる」(楽観性)
この3つの要因、言い方を変えれば3つの「正しい心のクセ」を伸ばすことで、
幸せな孤独を手に入れられます。
3つの考え方は、「孤独」に関して学会でも認められている論文を分析し
さらに独自のアンケート調査などを基に研究を重ねた結果、
孤独でありながら幸福度が高い人々に共通する傾向として、浮かび上がってきたものです。
本書では、こうした考え方を身に付ける
誰でも簡単にできるレッスンをご紹介しています。
少しずつ、できる範囲から始めていただければ
きっとあなたの人生が変わり始めるでしょう。