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  • 著者畑井弘
  • 出版社講談社
  • ISBN9784061598652
  • 発行2008年3月

物部氏の伝承

大和朝廷で軍事的な職掌を担っていたとされる物部氏。しかし、その一族の実像は茫漠として、いまだ多くの謎に包まれている。記紀の伝承や物部氏の系譜を丹念にたどり、朝鮮語を手がかりに解読を試みると、そこには思いがけぬ真実の姿が浮かび上がってきた。既存の古代史観に疑問を投げかけ、作り上げられた物部氏の虚像を看破する著者独自の論考。(講談社学術文庫)
「物部氏」とは何者だったのか?
大和朝廷で軍事的な職掌を担っていたとされる物部氏。しかし、その一族の実像は茫漠として、いまだ多くの謎に包まれている。記紀の伝承や物部氏の系譜を丹念にたどり、朝鮮語を手がかりに解読を試みると、そこには思いがけぬ真実の姿が浮かび上がってきた。既存の古代史観に疑問を投げかけ、作り上げられた物部氏の虚像を看破する著者独自の論考。
はじめに、この本の主人公である物部氏について、私の考えた結論を、かんたんに述べておこう。一言で言って、「物部氏」という氏族は存在しなかった。(略)「物部氏」というのは、この物部連のことであり、かつ、物部八十氏をひっくるめてすべて同族と見なし、「物部氏」と呼び慣らわしてきているのである。だが、それはとんでもない誤りである。――<「はしがき」より>
※本書の底本は1977年、吉川弘文館より刊行されました。

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