明鏡止水、照顧脚下、松に問え菊に聴け、独坐大雄峰。禅者が自らの存在をその一句に賭けた禅語。それは幾百年にわたり、師から弟子へと伝えられ続けた禅の精髄である。詩境を心ゆくまで味わう雅趣豊かな句から、命がけの修行の果てに吐き出された血のにじむ句まで。一日一句、僧堂を訪わずして参禅できるよう配された、含蓄豊かな紙上公案・解説集。