放蕩と極貧生活を送った元破滅型文学青年。今は、草木を愛で散歩を趣味とし、寒くなれば冬眠する。人はいつ死ぬかわからない、だからこそ生きているだけで面白い――生死の境を彷徨い「生存五カ年計画」を経てたどり着いたこの境地。「暢気眼鏡」の作家が脱力しつつ前向きな日常を綴った、文庫オリジナル作品集。〈編集・解説〉荻原魚雷