髑髏(どくろ)を抱き、鎌首をもたげる黄金の蛇
――深手を負った隠密おもんの乳房のあいだからぽろりと落ちた細工物が、大事件のとっかかりだった……。
神谷平蔵の剣友・井手甚内とその恋女房に秘められた過去をめぐり、暗躍する妖しい影。
そして事件は意外にも、幕府の貨幣鋳造をめぐる疑惑へと発展してゆく。
町医者暮らしに慣れた平蔵に、千両・万両の話はピンとこないが、
友の危機を黙って見過ごすわけにはいかない。
ぶらり平蔵の助っ人太刀が、幕政の暗部に巣くう悪党どもをぶった斬る!
時代エンターテインメントの名手が描く、超人気シリーズの〈決定版〉隔月二巻ずつ続々刊行中!