『善の研究』をもって学問的出発をなした西田(1870‐1945)は、以後孜々として思索を深め多くの体系的著作を残した。本書には、それら大著のあい間に書かれた論文・小品・エッセイのうち、京都時代初期のものがまとめられている。『続思索と体験』とともにいわば著者の自叙伝であり、西田哲学へのこの上ない入門書。