飄逸と反骨で知られ、一貫して民衆の弁護士であった山崎今朝弥の痛快無比の奇文集。自伝的エッセイ集『弁護士大安売』と、関東大震災時の朝鮮人虐殺事件等への批判の書『地震憲兵火事巡査』等から新たに抜粋編集した本書は、社会運動史の貴重な記録であり、特に関東大震災時の一連の虐殺事件を助長した官憲を痛罵した表題作は圧巻である。